ドラマ雑記[2004年 7月〜]

ラインナップ: 【日】■新選組! (NHK) ■逃亡者 RUNAWAY (TBS) 【月】■東京湾景 Destiny of Love (フジ) 【火】■君が想い出になる前に (フジ) 【木】■南くんの恋人 (テレ朝) ■人間の証明 (フジ)
最初から見ない: 【火】■ウォーターボーイズ2 (フジ) 【水】■ラストプレゼント (日テレ) 【木】■バツ彼 (TBS) 【金】■世界の中心で、愛をさけぶ (TBS) 【土】■愛情イッポン! (日テレ) 【他】■23時以降は見ません

見終わっての雑感 2004/9/23(木)時点

 各話について感想を書く余裕が無いので、3ヶ月間見終わった時点での雑感を。
なお、現時点でまだ終わっていない「新選組!」と「逃亡者」は除外して書きます。(どっちも面白いけどね)

 一番面白かったのは「南くんの恋人」(例によって原作は未見です)。最初から最後まで安心して見られたのはこのドラマだけ。実のところ深田恭子ちゃんも二宮和也くんも年齢的にもう高校生は無理な(笑)大ベテラン。それどころか密かに脇役もベテラン揃い。そんな布陣でもって分かり易くメリハリのあるドラマを丁寧に描いているから、どうしても面白くなってしまう訳だ。
 余談だけど個人的には宮地真緒ちゃんの役どころ、すなわち「狙った男は必ず落としてきたのに南くんを落とせなくて、本気で好きになっちゃって毎週暴れてくれる、ちょっぴりエッチなお嬢様」も毎週楽しみで感情移入できたんだけど、「恋のから騒ぎ」に出た宮地真緒ちゃんはヘンな人だったな。

 「人間の証明」は、最初の頃はジョニー・ヘイワード役の池内博之くんを見て「どこが黒人だよ!」とツッコんだり(あとで日本人とのハーフだとわかって納得)、毎週少しずつしか進展しないことに苛立ったりしたんだけど、ドラマ内での進展具合が 1回で 1週間分程度(たぶん)のためか、だんだんペースが心地良くなって来て、そうなると謎の解決や結末よりも、登場人物が何を考えて何をしているのかを「観察し分析する」ことが楽しみになって来ていた。直前にやっている「南くんの恋人」と対照的な雰囲気のドラマだった点も良かったかも。
 で、テーマは重めでセリフでもハッキリと示されたことは覚えているんだけど、実は現時点でその内容自体を忘れていたりする。何となく、無意識に避けている気がする。あと、やっぱり何となく、最終回まで人形サイズのままだった「南くんの恋人」を通して自然に考えさせられたことも、「人間の証明」と同程度に重かった気がする。俺自身が考えすぎる性格であるのを割り引いても。

 「君が想い出になる前に」は、可もなく不可もなく。亡くなった姉(森口瑤子)に思い入れている観月ありさが、姉の夫(椎名桔平)@記憶喪失のためを思って行動するあまり、恋人(玉山鉄二)との関係がギクシャクして結局別れることになってしまうんだけど、そうなるまでの各人の行動、例えば一度は復縁し婚約の段階まで行くけどお互いに無理しているのに気付いて……といったような行動が、いかにも「ありそうな感じ」に描かれていて、イライラせずに見続けることが出来た。(ていうか彼と別れるくだりは「おまけ」なんだけどね) ディスク、ディスクと探していたのが結局 miniSDカードだったのも今風で良い感じ。ただ、最終回まで見終わって何か残るかと言うと……「玉山鉄二くんの『いいひと』ぶりは筋金入りだなぁ」とか「木村多江さんの『忍ぶ女』ぶりは筋金入りだなぁ」ってことぐらい? 木村多江さんがどアップでたくさん映って活躍していたのは確かに嬉しかったけど、全体としては、可もなく不可もなくということでお許しください。

「東京湾景」は最低。初回の段階では、仲間由紀恵ちゃんがすごくキレイに映っていたことと、空港でのとんちの効いたくだりにコロッと騙されて、うっかり期待を膨らませちゃったんだけど、第2話以降では毎回何かしら期待を裏切られ続けてゲンナリ。もともと仲間ちゃんの声質・喋り方には「生臭さが無い」という良さがあるんだけど、このドラマではそれを「心が無い」「嘘臭さがある」と感じてしまったという。終盤になると、最初からの予定かテコ入れ策か知らないけどパク・ヨンハさんが登場したり、血が繋がってて結婚できない → やっぱり繋がってなかったとか、幼馴染がラリった男に刺されて下半身不随とか、仲間由紀恵ちゃんがバイクに跳ねられて記憶喪失 →「君が想い出になる前に」では考えられないくらいすばやく記憶回復、とか、もうやっつけ感が痛々しくて見てらんない感じ。石坂浩二さんが可哀想。
 このドラマって、国境を越えるとか何とかいうのがテーマだったんじゃないの? その相手を「日本で産まれ育ち故郷を知らない在日韓国人」に設定したところまでは良かったと思うんだけど……そこから人間関係のパズルを作って、いくつかのサプライズやアクシデントを配置して、そこで満足しちゃったんじゃない? 「あらすじ」が一番面白いんじゃない? 残念ながら、ブームに乗って急遽企画されたドラマだったね。別に何か物議を醸すような内容にしろって訳じゃないけど、誰か「もう少し何とかしようよ」って言える人が居なかったのかな。

 「逃亡者」については、まだ最終回を迎えていないので結論は書かないけど、無精ヒゲで逃げ続ける江口洋介さんが「MONSTER」の Dr.テンマに見えて、それがすごく良いんだよね。そうなると、執拗に彼を追う阿部寛さんはルンゲ刑事かなぁとか、ニナも刑事やってるんだ(=水野美紀)とか、ストーリーが全然違うのに変な妄想をしてしまったりして。ま、それはそうと、たぶん全ての謎が明らかになった上に永井がパトカーに取り囲まれたのがラス前。数日後の最終回では、まだ何か驚かせてくれるのか、あるいはそういう小手先でなく重厚なシーンの積み重ねで「何か」を見せてくれるのか。恐らく最終回次第で、記憶に残るドラマか否かが決まると思います。


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